遺言

大っきらいな学校をやっと卒業した。
特に、今年一年は5年もおんなじ学校にいたのに、いつも転校生みたいな気分だった。
寂しくて寂しくてしょうがなかった。


そりゃ、少しは名残惜しくもあったし、卒業式でいささか塩水は出るし、全て憎いとかそんな訳ではない。
でも、寄せ書きとかいっぱい写真を撮るとかは苦手だからほとんど1番に学校を出た。
そんで、両親と6年ぶりのランチ。


もっと、なんでも頑張ればよかった。
もっと、好きなことすればよかった。
後悔ばっかり降ってくるけど、生ぬるく、痛い時間はもうこの先無いのだから、贅沢に無駄に使えてよかった。


まだ進路さえ決まってないから、明日のことも何にも分からないけど、私は変わらずにいようとちょっとだけ思った。